[宮城県富谷市とちの木]編 不動産売却の査定相場を知ろう【土地 建物 査定】2023年版

|| 団地とは ― 住宅を計画的、集団的に建てた区域の事  ||


このシリーズは「団地相場」と銘打ってますが、計画的ではない住宅区域も仙台市及び近郊には多くありますので、併せてご紹介いたします。

当窓口では宮城県富谷市で不動産売却を検討されている方に向けて情報発信を多く行っております。不動産売却を成功に導くための、お得なノウハウ、失敗しないコツ、成約事例、売却金額のデータや事例、不動産売却の流れ、手順、方法など、たくさんご紹介していますので、こちらもご参考になさってください。

今回取り上げるのは富谷市「とちの木」です。
「とちの木」は”南富谷サニータウン”として1984年に分譲が開始され計画戸数270戸ほどの宅地が出来上がりました。富谷だと上桜木が530戸ほどですからミニ開発と言った感があります。いまでこそ近くにコストコや大型スーパーも出来ましたが当時はあまり利便はよくなかったですよね。

ところで「とちの木」と言えば、今から15年ほど前に当窓口でも「とちの木1丁目」の宅地をたくさん販売していました。当時の資料が出てきましたので参考に見てみましょう。

2008年ですからだいぶ前ですが、それにしても坪7万!と今見るとだいぶ買いやすい金額でした。
売れ行きもまあまあだったようですよ(私はまだ会社にいませんでした)

※当窓口は不動産のご相談をたくさんお受けしてますが、実際の不動産売却のお取引、販売活動など実務もバリバリ行っています!

1980年台後半のとちの木付近の航空写真です(写真は国土地理院より //www.gsi.go.jp/ )



画像中心が「とちの木」ですが、南側に見えるのが「あけの平」です。あけの平の方が1年早い完成ですが、まだまだパラパラに家が建っているだけですね。杜乃橋団地が出来るのはまだまだこの先です。



では
早速公示価格を見ていきましょう。富谷市とちの木では、毎年1か所のみ公示価格の発表があります。

とちの木2丁目11-15 14万6446円/坪
こちらの場所は「とちの木会館」(コミュニティセンター)の南西側約100メートルの地点です。グーグルマップを出しておきます。


参考にとちの木から近い地点の公示価格地の価格も見てみましょう。

あけの平3丁目7-6 20万4958円/坪
日吉台3丁目6-9 22万1487円/坪

坪14万~坪22万の幅ですが、「日吉台」や「あけの平」の方が少し利便が良いですから、まぁこれくらいは差が出て来るところでしょうか。

ちなみに「とちの木」の公示価格が最初に発表されたのが1989年ですが、2022年の公示価格が過去1番高いです。バブル期もそう高値にならなかったというのもありますが、ジワジワ富谷もキテいると言う事でしょう。(か?)


では実際の公示価格と路線価を地図上で見てみましょう。


少し大きめに表示させました。画像中央下部の青字で「富谷-4 41,600円/㎡」と書いてある地点が公示価格(基準地価)の発表がある地点で、毎年発表されています。(坪ではなく㎡記載です)


良く見ると、ラインが引いてある脇には必ず26200などと数字が書いてありますが26,200円/㎡の意味で「固定資産税路線価」です。固定資産税を納める時の指標の数字です。地価の高いエリアにお住いの方は多くの固定資産税をお支払いですが、このように細かく設定されている訳です。公示価格より低い金額で設定されるのが通常ですので、差が当然あります。 

同じ団地の中ですからそこまで数字に差がありませんが、少しづつ微妙に違いがあります。こういった違いが実際の実取引にどこまで反映されるかは微妙なところですが、このように一路ずれただけでだいぶ金額が変わる事もある訳です。

単なる印象論ではなく客観的な数字も当然見ながら不動産の価値を見極めていくわけですがご覧になられるのが初めての方も多いのではないでしょうか。


さて、
続いて実際の取引額はどうなっているでしょう。実勢価格を見ていきましょう。

最初に記載したように、小さい町ですから取引の数も非常に少ないのですが、今年に入って土地取引が4件ほどありました。(去年は1件のみ)

一番高い取引は坪22万ほどです。
坪単価だけ書くと次が坪21万、19万、17万の計4件です。ご紹介したように当社が15年ほど前に販売していた時が坪7万とか8万ですからまずまず上がりましたね。
売り物が少ないですから、タイミング次第では坪20万超えてくると言う事でしょう。

では今後坪25万~30万まで行く可能性があるかどうかですが、まず難しいと思います。そこまで金額が行くと一般住宅を建てようとした場合、土地、建物あわせて4000万コースになってしまいます。4000万出すなら富谷は富谷でも別のところが買えそうですよね。どうしても「とちの木」でないとダメな理由があまり無いように思います。

このとちの木はやや傾斜地もありますが、擁壁にあまり問題は無いように見えます。そこまで古い団地じゃないからですかね。一部境界標が欠けていたりすることもあるかと思いますが、そこまで問題にはならないと思います。

ちなみに、一般的な建坪35~40坪の2階建て住宅を解体し、整地するには安くても160~220万程度はかかると思います。平均すると250万くらいでしょうか。土地としての価値は2000万だけど、解体が必要だからそこから250万引いて1750万なら取引したい、なんていう話になると思います。
(解体費用が400万を超えてくるのはマレですからそんな事を業者から言われたら要注意ですよ)


この数年仙台市内はどこも土地不足で、そんな中で分譲住宅を専門に建てている業者さんの勢いは衰えずガンガン土地を買っていますから、一般の方が土地を買うのは難しくなってきています。『少し高いよな~』と思いつつもしょうがなく買うケースも多くあり、やはりこれは売る側としてはウレシイ事ですが、不動産業者としては実は複雑な心境で、不動産と言うのは高くなりすぎると「売りにくい」からです。当窓口のような不動産業者による売買の仲介は成功報酬制です。売れなけば1円にもなりません。大変な時代です。

中古戸建ての取引も少ないながらあります。築40年オーバーだと更地にした方が良いケースが多いですが、見てみないとわからない事も多いので、個別の案件についてはお気軽にご相談下さいね。

と言う訳で・・・
もし、相談した不動産会社さんからの土地の提示金額が坪13万円を切っていたら注意ですね。


さて、
この記事をお読みになられる方は、富谷市とちの木エリアや富谷市内に不動産をお持ちだったり、相続する可能性があるなど何かしらの縁がおありの方かと思います。

当そうだん窓口のような不動産のプロが見るのは、過去数年の実際の取引価格、路線価、個体差、将来性や地域性、傾向などですが一般の方は真偽の不明な「一部のデータを拾う事」しか出来ないかと思いますので、当ブログで紹介している実勢価格(実取引額)ご参考にして頂いて賢く・お得に不動産売却を成功させて下さい。

不動産は世界に一つだけのオンリーワンのモノです。その価値を見極めるのは豊富な経験と知識が必要です。


大事な事は不動産の価値を『正しく知る事』です。 正しい価値を誤ってしまうとスタートラインが間違っているということになります。
仙台に土地勘の無い方が相続される事もだいぶ増えているようで、東京や関東近郊からのご相談も増えております。

実は不動産の売却は難しくはありません。

【 難しいのは「より良い条件で売る」 ”これが難しい”のです 】

賢くお得に不動産売却を成功に導く不動産業者はそこまで多くはありません。
当窓口のように情報をオープンにしている不動産会社にご相談下さい。これほど情報発信し、オープンな不動産会社は県内にはありません(断言)知人友人に紹介されたから、と安易に処分の選択しては損します。

弊社は宮城県仙台市・多賀城市・富谷市・名取市・岩沼市・大和町・利府町を中心に、不動産仲介・買取をおこなっています。 賃貸運用や投資での資産形成のお手伝いも喜んで致します! 相続不動産の売却についても、確かな経験と知識でサポートいたします。 そのほかにも不動産について何かお悩みがあれば、ご遠慮なくお問い合わせください。(売る・買うだけが不動産ではありません)

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筆者プロフィール  ||  笠原 紀久夫 
 宅地建物取引士 / マンション管理士 / 賃貸不動産経営管理士 /ほか不動産系資格多数 

 宮城県仙台市 在住歴 40数年
『宮城・仙台が好き過ぎる宅地建物取引士』として「仙台の不動産そうだん窓口」で多数の案件のご相談・お取引に係わっています。

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