[仙台市太白区日本平]編 不動産売却の査定相場を知ろう【土地 建物 査定】2023年版

|| 団地とは ― 住宅を計画的、集団的に建てた区域の事  ||


このシリーズは「団地相場」と銘打ってますが、計画的ではない住宅区域も仙台市及び近郊には多くありますので、併せてご紹介いたします。

当窓口では仙台市太白区で不動産売却を検討されている方に向けて情報発信を多く行っております。売却金額のデータや事例、お得な情報、ノウハウ、コツ、不動産売却の方法など、たくさんご紹介していますので是非ご覧になってみてください。
今回取り上げるのは仙台市太白区「日本平」です。
正確な造成時期などはネット上で出てこなかったので不明ですが、昭和44年頃から住宅が建ち始めたのは間違いない話です。と言う訳でその数年前から造成工事は始まったでしょうから、仙台市内でもだいぶ早い方ですよね。

この辺の団地は地続きで羽黒台、人来田などいくつかありますが、少しづつ造成時期はズレています。

1970年台の日本平付近の航空写真です(写真は国土地理院より //www.gsi.go.jp/ )


画像中心が日本平です。西側の人来田はまだ何もありませんね。羽黒台とは近い時期に造成を行っているようです。



では
早速公示価格(基準地価)を見ていきましょう。実は日本平には公示価格(基準地価)の発表がありませんので、すぐ近くの羽黒台の公示価格を見てみましょう。

太白区羽黒台18-21 12万7272円/坪
こちらは「山田羽黒堂公園」の北側約100メートルの地点です。グーグルマップを出しておきます。

この公示価格の地点から西側に500メートルほど行く日本平です。

では、公示価格の発表の無い日本平の不動産の価格、価値をどう測るか。
勿論1番は過去の事例です。大きな金額の動く不動産取引ですから売る方は高く売りたい、買う側は安く買いたい、と言う訳で事例価格はシビアな数字が並びますのでこの数字の信頼度は高いです。

とはいえ、事例の少ないエリアもありますし、他にも参考にするデータがたくさんあります。その一つが以下で見てもらう路線価です。地図上で見てみましょう。


少し大きめに表示させました。画像の一番右に青字で「仙台太白-28 38,500円/㎡」と書いてある地点が公示価格(基準地価)の発表がある地点で、毎年発表されています。(坪ではなく㎡記載です)


良く見ると、ラインが引いてある脇には必ず23500などと数字が書いてありますが23,500円/㎡の意味で「固定資産税路線価」です。固定資産税を納める時の指標の数字です。地価の高いエリアにお住いの方は多くの固定資産税をお支払いですが、このように細かく設定されている訳です。公示価格より低い金額で設定されるのが通常ですので、差が当然あります。 

画像の中心が日本平ですが、画像右側の羽黒台より1,2割程度は低い数字が並んでいます。少ししか数字が見えませんが、画像の1番左側は人来田の数字も見えますが、こちらも日本平より1,2割程度大きな数字が見えます。

こういった違いが実際の実取引にどこまで反映されるかは微妙なところですが、このように一路ずれただけでだいぶ金額が変わる事もある訳です。

何故こういった造成工事を行ったかはわかりませんが、かなりぎゅうぎゅうに造成されているのが日本平です。羽黒台と比べてもビッシリ住宅が並んでいますね。道路もせまいこういった団地は地価が上がりにくいです。

と言う訳で単なる印象論ではなく客観的な数字も当然見ながら不動産の価値を見極めていくわけですがご覧になられるのが初めての方も多いのではないでしょうか。

さて、
続いて実際の取引額はどうなっているでしょう。実勢価格を見ていきましょう。

私の勝手な想像以上にかなりの数の取引がこの何年か続いてます。
全てが坪20万以下の取引ですので、坪20万は期待しすぎと言ったところでしょう。
意外と坂道も多いので、平たんで、角地で、道もせまくない程よい60坪程度の大きな土地の場合坪20万超える可能性があるかも、と言ったところでしょうか。
坪10万円台前半の取引も多く見られますが、古屋付だったりが多いので実質的には坪10万台後半の取引と言って良いでしょう。

宮城県内、特に仙台市内は2011年、2012年頃が近年最も不動産が安かった時期ですが、この時期の日本平の取引を見ていくと、坪5万、坪3万なんて言う取引も相当数ありました。そう考えると今坪15万で売れる訳ですからだいぶ上がりましたよね。ここから少し西に行くと茂庭エリアがありますが、この茂庭も最近相当の数の住宅地が作られましたから、この日本平、羽黒台なんかにも目が向けられた格好と言えるでしょうね。この数年郊外の住宅地にも注目が集まっています。

ところで、このエリアが昭和40年台前半から住宅が建築されている旨は最初の方に記載しましたが、この頃はまだ玉石擁壁が「アリ」でした。もしこの玉石擁壁を抱えている土地の売却を検討される方は要注意で、基本的にガッカリ価格でしか売れないでしょう。


この画像は実際に日本平の団地内の画像ですが、玉石擁壁とはこういった擁壁の事です。高低差があまりない土地ならそこまで問題にはなりませんが、基本的に全て擁壁はやり直し工事が必要です。これだけで200~500万程度かかる事があります・・・。800万で土地が売れても300万工事に費用がかかったら手残りがだいぶ減りますね。

とはいえ、この玉石擁壁のままでは住宅の建築許可が下りませんので売るならやむ負えないですね。いつか日本平の土地が爆上がりすればよいですがそうなる未来は見えません。よね。

そこまで古くない中古戸建てなら、ヘタに壊すよりも高く売れるケースがあるので注意ですね。25年くらいまでの築年ならそのままの方が高く売れるケースの方が多いはずです(土地が100坪を超えていたりしたら別ですが)

ですので、建物の解体も検討もありですが、まずは色々とご相談下さいね。あれこれ具体的にご提案致します!

ちなみに、一般的な建坪35~40坪の2階建て住宅を解体し、整地するには安くても160~220万程度はかかると思います。平均すると250万くらいでしょうか。土地としての価値は2000万だけど、解体が必要だからそこから250万引いて1750万なら取引したい、なんていう話になると思います。
(解体費用が400万を超えてくるのはマレですからそんな事を業者から言われたら要注意ですよ)

と言う訳で・・・
もし、相談した不動産会社さんからの土地の提示金額が坪12万円を切っていたら注意ですね。個別の案件についてはお気軽にご相談下さいね。

さて、
この記事をお読みになられる方は、太白区日本平エリアや羽黒台、人来田などの付近に不動産をお持ちだったり、相続する可能性があるなど何かしらの縁がおありの方かと思います。

当そうだん窓口のような不動産のプロが見るのは、過去数年の実際の取引価格、路線価、個体差、将来性や地域性、傾向などですが一般の方は真偽の不明な「一部のデータを拾う事」しか出来ないかと思いますので、当ブログで紹介している実勢価格(実取引額)ご参考にして頂いて賢く・お得に不動産売却を成功させて下さい。

不動産は世界に一つだけのオンリーワンのモノです。その価値を見極めるのは豊富な経験と知識が必要です。

大事な事は不動産の価値を『正しく知る事』です。 正しい価値を誤ってしまうとスタートラインが間違っているということになります。

仙台に土地勘の無い方が相続される事もだいぶ増えているようで、東京や関東近郊からのご相談も増えております。

実は不動産の売却は難しくはありません。

【 難しいのは「より良い条件で売る」 ”これが難しい”のです 】

賢くお得に不動産売却を成功に導く不動産業者はそこまで多くはありません。
当窓口のように情報をオープンにしている不動産会社にご相談下さい。これほど情報発信し、オープンな不動産会社は県内にはありません(断言)知人友人に紹介されたから、と安易に処分の選択しては損します。

弊社は宮城県仙台市・多賀城市・富谷市・名取市・岩沼市・大和町・利府町を中心に、不動産仲介・買取をおこなっている不動産売却の専門不動産会社です。 賃貸運用や投資での資産形成のお手伝いも喜んで致します! 相続不動産の売却についても、確かな経験と知識でサポートいたします。 そのほかにも不動産について何かお悩みがあれば、ご遠慮なくお問い合わせください。(売る・買うだけが不動産ではありません)

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筆者プロフィール  ||  笠原 紀久夫 
 宅地建物取引士 / マンション管理士 / 賃貸不動産経営管理士 /ほか不動産系資格多数 

 宮城県仙台市 在住歴 40数年
『宮城・仙台が好き過ぎる宅地建物取引士』として「仙台の不動産そうだん窓口」で多数の案件のご相談・お取引に係わっています。

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