このシリーズでは「団地相場」と銘打ってますが、計画的ではない住宅地も仙台近郊には多くありますので、併せてご紹介いたします。
今回取り上げるのは泉区「寺岡」です。言うまでもなく、三菱地所が現在進行形で手掛けている泉パークタウン開発の一環として1980年に分譲開始されました。
桂、高森に続き3番目が「寺岡エリア」でした。ちなみに現在進行形なのは「朝日」エリアですが、実際には「パナソニックホームズ」と「関電不動産開発」の共同による開発のようですね。まずまず注目されているようですが、さぁどうなるでしょうか。
寺岡はパークタウンの中でも【2,816戸9,860人(推定)】と最も多く、エリア内にはアウトレットやロイヤルパークホテルなどあるので、住民以外にもなじみのある団地ですよね。個人的にも、団地内にある住宅展示場「ポルク」はたまに仕事柄行くことがありますよ。(勿論アウトレットも買い物に)
1980年台中頃の寺岡付近の航空写真です(写真は国土地理院より //www.gsi.go.jp/ )
現在の紫山が画像上部ですが、まさに「山」で何もありませんね。東側の高森もまだまだ、って感じです。現在は新街区「朝日」が販売中ですが、大きく変わったものです。
さて、
前段が長くなりましたがまずは公示価格(基準値含む)を見ていきましょう。1ヶ所のみの発表です。
寺岡1丁目18-26 29万3223円/坪
寺岡1丁目18-26はタピオの南側約300メートルほどの完全なる住宅地です。グーグルマップを出しておきましょう。
寺岡は6丁目まである広いエリアですので、1ヶ所だけでは不十分ではありますが、公示価格結構高いな、と言う印象です。
何しろバブル期のピーク時(1991年頃)の公示価格が坪35万ほどですから、もうほぼその水準まで上がっています。仙台で爆上がりしているのは当然ながら地下鉄東西線沿線エリアですが、その東西線エリアが唯一と言っていいバブル越えしているエリアで、坪50万は当たり前、みたいな価格になっていますが、この寺岡もだいぶバブル期のピーク時に近い額まで上がっていますね。
正直利便がそこまで良いとは言えない地域でこの金額が付くとは・・・恐るべし三菱地所、と言ったところでしょうか。
ちなみも近年公示価格の底だった2012年頃には坪20万ほどでした。
紫山1丁目21-6 29万2561円/坪
あまり変わりませんね・・・。
とはいえ、紫山の方が規制が厳しく土地を小さく切れませんから100坪オーバーの土地が当たり前にありますよね。つまり坪30万だとしてもどれを買っても土地だけで3000万は超えてくるということです。
これはパークタウン全般に言える事ですが、一種低層住居専用地域のほとんどが、建ぺい率40%(もしくは50%)容積率が60%と言う厳しい制限にかかっています。
あまりピンと来ないかもしれませんがこれが結構大事な事です。
”例えば” 50坪の一般住宅向けとしては程よい大きさの土地があったとしても建築できる面積が20坪(40%)しかなく、延べ床面積は30坪(60%)を超える住宅は建てられません。最近は分譲住宅であってもそのほとんどが30坪を超えるという事を考えるに、逆算し土地が大きくないと十分な家が建たない、と言う事です。
この地価が高い時代に、大きめの土地を買わざる終えないという事です。
しかし、大きめの土地はどうしても総額が高くなりますから、買える人が限られてきます。
つまり土地の価格が一定を限度に「上がりにくい」と言う事です。
坪20万くらいだったら注文住宅を建てても、抑えていけば3500万円くらいで家が建つでしょうが、今や土地が上がっていますから4000~4500万円くらいが平均予算になるのではないでしょうか。もはや一般サラリーマンの方にとってはローンを組めない金額です。
土地の価格は宮城県内の都市部、住宅地共に上昇はしていますが、このパークタウンの「住宅地」についてもギリギリいっぱいまで金額は上がっているかもしれませんね。これ以上上がっても誰も買えないでしょう。

取引総数はかなり多く常に売り物が出ている状態がこの数年ずっと続いていますが坪30~33万程度の取引が多く見られます。まずまずでしょうかね。
一括査定等で30万を切る額の査定が出てきたら注意ですね。とは言え建物が建っていたりすると様々な要素が絡みますので個別にご相談下さい。
朝日エリアが分譲開始しているとはいえなかなか金額ですから、寺岡周辺も需要は十分にあります。
最初にご紹介した通り分譲開始後40年ちょっとが経過し、初期に不動産を求めた方の相続が最近は増えてきています。同居していない方の相続が多く、古屋付の場合が多いのが特徴ですね。勿論!ですが、当窓口でも古屋付の土地・建物の売買も得意ですのでお気軽にご相談下さいね。
さて、
この記事をお読みになられる方は、泉区寺岡やパークタウンエリアに不動産をお持ちだったり、相続する可能性があるなど何かしらの縁がおありの方かと思います。
不動産のプロが見るのは、主に実取引価格、将来性や地域性、傾向などですが一般の方は「一部のデータを拾う事」しか出来ないかと思いますので、当ブログでも何度も記事化している実勢価格(実取引額)がわからないかと思います。ぜひ参考になさって頂いて賢く・お得に不動産売却を成功させて下さい。
不動産はオンリーワンのモノで世界に一つしかありません。個体差より金額は微増減しますし、面積や道路付けにより実勢価格がそのまま当てはまらない事の方が多いです。
実勢価格がいかにデータとして出ているとしても、3年前のデータでは「参考」にしかなりませんし、道路を挟んだ向かいの土地の値段を単純にそこから算出は出来ません。
大事な事は不動産の価値を正しく知る事です。
高齢化のピークは、2050年台とまだまだ先らしいですが、最近も「相続」のご相談がかなり多くなっております。仙台に土地勘の無い方が相続される事もだいぶ増えています。
実は不動産の売却は難しくはありません。
難しいのは「相場より高く、通常より良い条件で売る」 ”これが難しい”のです。
賢く、お得に不動産売却を成功可能な不動産業者はそこまで多くはありません。
当窓口のように情報をオープンにしている不動産業者にご相談下さい。紹介されたから、とか「一括査定なら安心」とか安易に選択しては損します。
当窓口は一括査定を推奨しませんし当窓口は行っておりません。
弊社は宮城県仙台市・多賀城市・富谷市・名取市を中心に、不動産仲介をおこなっています。 相続不動産の売却についても、確かな経験と知識でサポートいたします。 そのほかにも不動産について何かお悩みがあれば、ご遠慮なくお問い合わせください。