このシリーズでは「団地相場」と銘打ってますが、計画的ではない住宅地も多くありますので、併せてご紹介いたします。
今回取り上げるのは名取市「那智が丘」です。
分譲当時はスカイタウン高舘として販売していましたが、いつの間にか那智が丘になり、スカイタウンと言う単語は一切聞かなくなりましたね。
那智が丘小学校の開校が2001年ですから、人口が本格的に増えだしたのはその頃でしょう。
ちなみにゆりが丘小学校の開校が1998年です。その前は高舘小学校に通っていたんですかね。40分以上かかってたのではないでしょうか。
さて
国道4号線が南北を貫く名取市ですが、国道4号線の市中開通が1964年です。その後住宅地(団地)が多くが誕生しますが、本格的な開発が始まったのは1980年以降です。
1985年 相互台・ゆりが丘
1986年 那智が丘
1992年 みどり台
1992年 愛島台
1997年 愛の杜
1999年 相互台東
1999年 愛島東部第2
(全て造成開始時期であり、分譲開始時期ではありません)
ざっと紹介するとこんな感じで、まだまだ造成から20年~30年と言った団地が多いですが、那智が丘は既に30年を過ぎていますのでぼちぼち売り物が出てきています。
まずは公示価格(基準値含む)を見ていこうと思ったのですが、那智が丘はでは公示価格の発表がありません。(よくある事です)よって近くの公示価格や路線価など見ていきましょう。
みどり台1丁目8番2 15万3719円/坪
みどり台1丁目8番2は「セブンイレブン 名取みどり台店」の南東側約150メートルほどの地点です。
300メートルほど南に行くとすぐに那智が丘5丁目ですからだいぶ近いですね。
では、一般的に「みどり台」と「那智が丘」ではどちらが評価として高いでしょうか。
「みどり台」の方が分譲は5年は遅いし新しい街なのですが、固定資産税の路線価を見るに、「みどり台」の方が那智が丘と比べて1割程度は安いです。
つまりは税金が安い事でもあるので良い事でもあるのですが、要因はなんでしょうか。
名取市の土地事情に詳しい人が居たら教えて欲しいですね。
勝手に予想すると、「みどり台」だけ地形的に森や山に囲われていて行き止まりの道も多く、孤立している感があるからでしょうか。高低差も少しある土地結構みえますね。
さて、
実勢価格も見ていきましょう。
世帯数約1400の割には周辺は取引が盛んに行われています。やはり30年を過ぎていますので世代交代が進んでいると言う事でしょう。10年頃まで迄は「坪20万はいかないでしょう」とよく言っていたものですが、最近では当たり前に坪20万は超えてきています。更地でフラットな土地であれば坪25万程度の取引も見られますから期待出来ますね。(フラットな土地は意外と少ないですが)
ほとんどの土地が70坪を超えていますから条件が良ければまず1400万円はいきますね・・・
不動産屋さんにはなんと言われましたか???
ところでこの「那智が丘」も含め周辺団地一帯の第1種低層住居専用地域は「建ぺい率40% 容積率が60%」と言う特に厳しい制限がかかっています。
これが結構大事な事です。
”例えば” 50坪の一般住宅向けとしては程よい大きさの土地があったとしても建築できる面積が20坪(40%)しかなく、延べ床面積は30坪(60%)を超える住宅は建てられません。最近は分譲住宅であってもそのほとんどが30坪を超えてきます。という事は土地がほどほどに大きくないと十分な大きさの家が建たない、と言う事です。
この地価が高い時代に、大きめの土地を買わざる終えないという事です。
しかし、大きめの土地はどうしても総額が高くなりますから、買える人が限られてきます。
泉区の紫山のような高級住宅街なら別でしょうが、つまりは土地の価格が一定を限度に「上がりにくい」と言う事です。
実際にこの周辺に土地をお持ちの方はおわかりかと思いますが、ほとんどの土地が70坪を超えています。
この「那智が丘」のお隣のみどり台も2012年頃の底値だった時は坪10万円程度の取引も当たり前に見られましたが今や坪20万を超えるのが当たり前です。大きめの土地になれば総額が上がり一般サラリーマンの方にとってはローンを組みにくい額まで上がってしまいます。普通に注文住宅を建てるとなるとまず3,500万円は超えるでしょうから。
この記事をお読みになられる方は、名取市相那智が丘エリアやゆりが丘、みどり台、周辺に何かしらの縁がおありの方かと思います。
当然ながら個々の土地により金額は微増減しますし、面積や道路付けにより実勢価格がそのまま当てはまらない事の方が多いです。
不動産のプロが見るのは、主に実取引価格、将来性や地域性、傾向などですが、一般の方は「一部の実取引データを拾う事」しか出来ないかと思いますので、当ブログでも何度も書いた実勢価格がわからないかと思います。
不動産はオンリーワンのモノで世界に一つしかありません。実勢価格がいかにデータとして出ているとしても、3年前のデータでは「参考」にしかなりませんし、道路を挟んだ向かいの土地の値段を単純にそこから算出は出来ません。
大事な事は不動産の価値を正しく知る事です。
ある調査によると高齢化のピークは、2054年らしいですが、最近も「相続」のご相談がかなり多くなっております。仙台に土地勘の無い方が相続される事もだいぶ増えています。
建物が付いている場合の査定についても多くご相談頂いておりますのでご安心下さい。
実は不動産の売却は難しくはありません。
難しいのは「相場より高く、通常より良い条件で売る」 ”これが難しい”のです。
賢く、お得に不動産売却を成功可能な不動産業者はそこまで多くはありません。
当窓口のように情報をオープンにしている不動産業者にご相談下さい。紹介されたから、とか「一括査定なら安心」とか安易に選択しては損します。
当窓口は一括査定を推奨しませんし当窓口は行っておりません。
弊社は宮城県仙台市・多賀城市・富谷市・名取市を中心に、不動産仲介をおこなっています。 相続不動産の売却についても、確かな経験と知識でサポートいたします。 そのほかにも不動産について何かお悩みがあれば、ご遠慮なくお問い合わせください。