このシリーズでは「団地相場」と銘打ってますが、計画的ではない住宅地も仙台市内には多くありますので、併せてご紹介いたします。
今回取り上げるのは仙台市若林区「霞目」です。
若林区は全般的に古い町が多く計画的でない町の広がり方をしておりますので、この霞目も団地とは言えない単なる町ですがご紹介していきます。
霞目と言えばやはり自衛隊霞目駐屯地でしょう。
霞目の8割程度は自衛隊用地ですが1丁目は全て自衛隊用地ですので、実質2丁目のみのが住宅地です。駐屯地主催のお祭りもコロナ禍で一時期中断していたようですが今年は行ったようですし、地域との交流も積極的に行っているのは良い事ですね。
霞目駐屯地の開設は1954年です。当時の霞目は現在の「ローソン 仙台霞目店」がある周辺に20軒ほどの住宅(農家)があっただけで周りは全て田・畑でした。荒井や沖野の方が住宅はたくさん並んでいたようです。
「ローソン霞目店」から地下鉄東西線「6丁の目」駅まで徒歩で約26分です。歩くには少し遠いですが、今までそういった最寄り駅が徒歩圏でなかった事を考えるに、影響は結構あるのかと思います。
仙台は比較的山が多く平たんな土地が少ないのですが、この周辺はキレイなフラットな土地が多いです。大きすぎる幹線道路(国道4号線など)は、騒音問題や商業施設が多く静かに暮らせない等のデメリットが必ずありますが、この地域に関しては地下鉄が出来たことによりむしろプラスに作用しているような気もします。
つまり・・・地下鉄まで歩けて、幹線道路が近いので車の利用も便利、商業施設もほどほどにあるの暮らしやすい。こういう事です。地下鉄の存在はやはり大きいですね。
さて、前段が長くなりましたが
まずは霞目の公示価格を見ていきましょう。
霞目2丁目10-7 28万7603円/坪
上記地点は、クロスモール荒井の「ダイソー」や「スターバックス」の南側約200メートルほどの距離です。
バブル期のピーク時の公示価格が坪30万円ちょっとですのでだいぶ近い水準まで高騰しています。とはいえそもそも仙台エリアは地価がだいぶ上昇し続いている中で更に「地下鉄」と言う地価の爆上げ要素が加わっていますので当然ともいえるかと思います。
近年で一番下落していた2011年は坪17万ほどですから+170%です。
別の地域の記事でも色々書いていますが、当然ですが地下鉄周辺エリアは地価下落の影響を最も受けにくいです。基本的にしばらくは上昇傾向が続くでしょう。
ちなみにお隣の「かすみ町22-7」の公示価格は坪32万0661円です。かすみ町の方が駅に近く利便が良いから当然上なのはわかりますが、差はさほどありませんね。
さて
実取引額、実勢価格はどうなっているでしょうか。
一番最近の取引が坪46万円(!)です。しかも古屋があっての金額ですから、実質坪50万近くでしょう。この宅地は、角地で条件は良い方だと思いますがそれにしても驚きの価格ですね。
とはいえ、土地の広さや道路幅の条件にもよりますが、坪30~35万円までは十分に期待が出来る数字だと思います。
2丁目でも「なないろの里」に近く、駅までの距離が近いほど金額アップが見込めそうです。
先に紹介したように近年で一番地価が下落していた2011年頃の取引を見ると、坪20万円を切る取引も結構な数が見られますから、倍以上の価格で取引が成約しています。「成約」しているのが大事なのであって、「売りに出ている」金額ではありません。なかなかの金額です。
問題としては
今が売り時?なのかどうかですが、これも先に紹介したように地下鉄の影響を受けているとはいえ、既にバブル期のピーク並の金額にはなっている事を考えるに、上昇傾向は止まらないけど、さすがにここから大きくはあがらないのではないか、と予想をしておきます(あまり私は予想しませんが)
単純にこれ以上高くなると買える人が居なくなるし、かと言ってアパートやマンションがガンガン建てられるエリアではないから、と言うのが大きな理由です。
土地が高くなってもそれに見合うような有効利用があるのであれば売れるのですが、霞目の辺はそうでもないでしょう。
とはいえ・・
南北線の例を見ずとも、地下鉄周辺と言うのは地価水準が低くなりにくです。他の土地が下がっても駅周辺は下がりにくいものです。
近年では坪30万を切るような取引はまず見られませんので、不動産会社などからの提示金額が30万円に近かったら注意ですね。個体差が少なく良い条件の土地が多いと思いますので、あまり低くなりにくいと思います。
さて、
この記事をお読みになられる方は、若林区霞目エリアに不動産をお持ちだったり、相続する可能性があるなど何かしらの縁がおありの方かと思います。
不動産のプロが見るのは、主に実取引価格、将来性や地域性、傾向などですが一般の方は「一部のデータを拾う事」しか出来ないかと思いますので、当ブログでも何度も記事化している実勢価格(実取引額)がわからないかと思います。ぜひ参考になさって頂いて賢く・お得に不動産売却を成功させて下さい。
不動産はオンリーワンのモノで世界に一つしかありません。個体差より金額は微増減しますし、面積や道路付けにより実勢価格がそのまま当てはまらない事の方が多いです。
実勢価格がいかにデータとして出ているとしても、3年前のデータでは「参考」にしかなりませんし、道路を挟んだ向かいの土地の値段を単純にそこから算出は出来ません。
大事な事は不動産の価値を正しく知る事です。
高齢化のピークは、2050年台とまだまだ先らしいですが、最近も「相続」のご相談がかなり多くなっております。仙台に土地勘の無い方が相続される事もだいぶ増えています。
実は不動産の売却は難しくはありません。
難しいのは「相場より高く、通常より良い条件で売る」 ”これが難しい”のです。
賢く、お得に不動産売却を成功可能な不動産業者はそこまで多くはありません。
当窓口のように情報をオープンにしている不動産業者にご相談下さい。知人友人居に紹介されたから、とか「一括査定なら安心」とか安易に選択しては損します。
当窓口は一括査定を推奨しませんし当窓口は行っておりません。
弊社は宮城県仙台市・多賀城市・富谷市・名取市を中心に、不動産仲介・買取をおこなっています。 相続不動産の売却についても、確かな経験と知識でサポートいたします。 そのほかにも不動産について何かお悩みがあれば、ご遠慮なくお問い合わせください。
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筆者プロフィール || 笠原 紀久夫
 | | 宅地建物取引士 / マンション管理士 / 賃貸不動産経営管理士 /ほか不動産系資格多数
宮城県仙台市 在住歴 40数年 『宮城・仙台が好き過ぎる宅地建物取引士』として「仙台の不動産そうだん窓口」で多数の案件のご相談・お取引に係わっています。
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