このシリーズでは「団地相場」と銘打ってますが、計画的、集団的でない住宅地も仙台近郊には多くありますので、併せてご紹介いたします。
8世紀からの歴史を持つ多賀城ですが、衰退や繁栄もありつつ実際に人口が増えだしたのは1950年頃です。 人口3万人突破が1970年過ぎ、人口が4万人を突破したのは1980年頃で現在は6万人ちょっとです。全体的に仙台への通勤される方が非常に多いですよね。
ところで、来年の2024年に多賀城市創建1300年を迎えるようで現在も色々な記念事業プロジェクトが進んでいるようですね。楽しみです。
さて
今回取り上げるのは多賀城市「下馬」です。
付近を散策すればすぐに歴史の古い街である事はわかりますが、仙石線「下馬」駅の開業が1932年(昭和7年)ですぐそばの国道45号線が今の感じになったのが1940年頃です。既に家は建ち並んでいましたので、道が今の基準に合わない狭さだったり勾配がきつかったりと、売買するには大変な土地が多いのが実情です。
1970年台後半の下馬付近の航空写真です(写真は国土地理院より //www.gsi.go.jp/ )
町そのものが古いので今とあまり変わりませんね。下馬付近は意外と地価も上がらないのはなぜでしょうね。
さてまずは公示価格を見てみましょう。毎年2か所の発表があります。
下馬3丁目25-18 18万7768 円/坪
下馬5丁目1-12 16万3305円/坪
3丁目の方は、下馬にあるゴルフ練習場「多賀城樅の木ゴルフガーデン」のすぐ東側です。塩竈市立第三中学校の西側100メートルほどの場所と記載したほうがわかり良いでしょうか。やや場所がわかりにくいのでグーグルマップを出しておきます。
5丁目の方は45号線沿いのセブンイレブン下馬店の道路向かいです。
3丁目と比べて2万円ちょっとの差がありますが誤差の範囲でしょう。丸山1丁目6-7(ミラックマツヤそば)の公示価格が19万8347円/坪 である事を見るに、住宅地としては下馬5丁目の方が高いかもしれません。
ところで
下馬5丁目の方ですが、バブル期絶頂時は坪59万(公示価格)を超えていました。塩釜の飲み屋さんとかも超イケイケだった頃ですね。
その後宮城県全体的に近年では2012年頃に土地価格の底を迎え、その後震災需要増もあり土地価格は上昇し150%程度のアップは当たり前、と言う状況が今現在も続いていますが、実はこの下馬はその後ずっと横ばいです。売り物もちらほら出ており、時勢的に少し高く売れるだろうと、結構強気な価格設定をしている不動産業者も多いですが、あまり芳しくありません。何故でしょうね。
駅前付近が不便だから駅に近い所に住みたい人が減っているのは事実でしょうが・・・
せっかくですので地図上で公示価格を見てみましょう。
少し大きめに表示をさせましたが、画像右下の「多賀城-12 56,800」と書いてある地点が公示価格の発表がある地点で、毎年発表されています。(坪ではなく㎡記載です)
良く見ると、ラインが引いてある脇には必ず36100などと数字が書いてありますが36,100円/㎡の意味で「固定資産税路線価」です。固定資産税を納める時の指標の数字です。街中に住んでいる人は多く固定資産税を払っていますが、それぞれ細かく設定されている訳です。公示価格より低い金額で設定されるのが通常ですので、差が当然あります。
一路違いが大違い、とまで大げさな数字は出ていませんが、場所によっては道路を挟んで倍違うなんて事も無い事はありません。実取引額でそこまで差が出るかはわかりませんが、客観的な数字としては非常に参考になります。
このような資料も参考にしながら不動産の価値を見極めていくわけですが、初めてご覧になられた方も多いのではないでしょうか。
実勢価格も見ていきましょう。
坪20万を切り坪15万程度の取引も多く見られるのは個体差によるものでしょうが、実勢価格もあまりよくありませんね。
とはいえ、中には坪30万程度の取引もあります。フラットな土地で駅まで10分程度の土地です。多賀城駅周辺は高くなりすぎていますから、坪20万程度なら検討する人が多いんでしょうね。
擁壁に問題を抱えているおうちも多いので、まずはプロである当窓口なんかにお気軽にご相談下さいね。
古いおうち付きの不動産をお持ちの方も多いと思いますが、個別にお気軽にお問合せ下さい!
築35~40年を過ぎていると逆にマイナス査定になるケースが多いですが、水回りを中心にリフォームをしている、とか大きめの二世帯住宅可能な場合だとかプラス要素も色々あるとまた話がかわってきます。
さて、
この記事をお読みになられる方は、下馬エリアに何かしらの縁がおありの方かと思います。
当然ながら個々の土地により金額は微増減しますし、面積や道路付けにより実勢価格がそのまま当てはまらない事の方が多いです。
不動産のプロが見るのは、主に実取引価格、将来性や地域性、傾向などですが、一般の方は「一部の実取引データを拾う事」しか出来ないかと思いますので、当ブログでも何度も書いた実勢価格がわからないかと思います。
不動産はオンリーワンのモノで世界に一つしかありません。実勢価格がいかにデータとして出ているとしても、3年前のデータでは「参考」にしかなりませんし、道路を挟んだ向かいの土地の値段を単純にそこから算出は出来ません。
大事な事は不動産の価値を正しく知る事です。
ある調査によると高齢化のピークは、2054年らしいですが、最近も「相続」のご相談がかなり多くなっております。仙台や宮城県に土地勘の無い方が相続される事もだいぶ増えています。
建物が付いている場合の査定についても多くご相談頂いておりますのでご安心下さい。
実は不動産の売却は難しくはありません。
難しいのは「相場より高く、通常より良い条件で売る」 ”これが難しい”のです。
賢く、お得に不動産売却を成功可能な不動産業者はそこまで多くはありません。
当窓口のように情報をオープンにしている不動産業者にご相談下さい。紹介されたから、とか「一括査定なら安心」とか安易に選択しては損します。
当窓口は一括査定を推奨しませんし当窓口は行っておりません。
弊社は宮城県仙台市・多賀城市・富谷市・名取市を中心に、不動産仲介をおこなっています。 相続不動産の売却についても、確かな経験と知識でサポートいたします。 そのほかにも不動産について何かお悩みがあれば、ご遠慮なくお問い合わせください。