[宮城県利府町青葉台]編 不動産売却の査定相場を知ろう【土地 建物 査定】2023年版

|| 団地とは ― 住宅を計画的、集団的に建てた区域の事  ||


このシリーズでは「団地相場」と銘打ってますが、計画的ではない住宅地も多くありますので、併せてご紹介いたします。

今回は利府町「青葉台」です。
前回が青山でしたから、思いっきり隣でスミマセン。次回は少し離れます。(とはいえ利府は住宅地がギュギュっと集中していますので、どうしても近くなるんですよね)


利府町は推定人口「35,168人」(2022年10月現在)ほどですが、人口はしらかし台、青山、花園などの周辺団地に集中しています。団地はそのほとんどが出来てから30年程度ですので、不動産として多く登場しだすのはまだ10年以上は先でしょう。

この「青葉台」ヒューマックス(タウン)利府青葉台として1980年台後半に造成開始、その数年後の分譲を開始しています。青山もそうですが、花園ニュータウンも同時期ですね。

どうしても前回の青山と近い内容の記事になってしまっていますが、データは別のモノをお示ししております。











さて、まずは公示価格(基準価格含む)を見ていきましょう。

青葉台2丁目1-238  18万7768円/坪
上記地点は「セブン-イレブン 利府青葉台2丁目店」の北側に約100mの距離です。グーグルマップを出しておきましょう。


利府町の新しめ団地全般に言える事ですが、この「青葉台」も一種低層住居専用地域は「建ぺい率40% 容積率が60%」と言う特に厳しい制限がかかっています。

購入時は、坪単価が低かったでしょうからあまり気にしなかったかと思いますがこれが結構大事な事です。

”例えば” 50坪の一般住宅向けとしては程よい大きさの土地があったとしても建築できる面積が20坪(40%)しかなく、延べ床面積は30坪(60%)を超える住宅は建てられません。最近は分譲住宅であってもそのほとんどが30坪を超えるという事を考えるに、逆算し土地が大きくないと十分な家が建たない、と言う事です。

この地価が高い時代に、大きめの土地を買わざる終えないという事です。
しかし、大きめの土地はどうしても総額が高くなりますから、買える人が限られてきます。

高級住宅街なら別でしょうが、つまりは土地の価格が一定を限度に「上がりにくい」と言う事です。

この利府町青葉台も2012年頃の底値だった時は坪12万円程度でしたが今は坪18万です。実勢価格はもう少し上です。大きめの土地になれば総額が上がり一般サラリーマンの方にとってはローンを組みにくい額まで上がってしまいます。
3,500万円のローンを組むなら利府ではなく違う所に買おう、となるでしょう。

さて、実勢価格も見ていきたいのですが・・・

土地としての取引が、2年ほど前に坪20万円弱で取引されていますが、ここ最近他に取引記録がありません。実際に取引が無いかは不明ですが、無いものはしょうがないので建物の取引額を見ていきましょう。

ざっと省略してお見せしますがこうなっています。

① 青葉台2丁目 3,600万円  1994年(平成 6年) 7月

② 青葉台2丁目 1,900万円  1992年(平成 4年) 3月

③ 青葉台3丁目 2,650万円  1992年(平成 4年) 4月

④ 青葉台3丁目 2,598万円  1992年(平成 4年) 3月

⑤ 青葉台1丁目 2,480万円  1990年(平成 2年) 6月

⑥ 青葉台3丁目 1,700万円  1992年(平成 4年) 4月

どうでしょう。築30年を迎えようとしている建物がなかなかの額で取引されていますね。

⑥の事例は土地の広さが255.26㎡(77.21坪)です。この1700万円の取引を見ると建物の価値はほとんど乗っていないでしょうから、単純に割ると坪22万円です。

④は土地が229.10㎡です。建物が良かったんでしょうがこの古さでこの金額は驚きですね。
先に記載した通り、更地の状態から買うとどれを買っても3500万以上はしてしまいますから、手ごろな中古住宅を求めるのは自然の流れでしょうね。とは言えそういう傾向であれば、不動産会社の査定も高くなりますから、買う方はあまりお得には買えないでしょうね。
売る方は良い時期だと思いますよ。あと何年かすれば中古戸建ても築30年を過ぎて査定上価値が出なくなってしまいますし、売り土地がドカンと増えだすでしょう。そうしたらまず高値での売却は難しくなってきます。


参考に隣接町の公示価格(基準価格)も見てみましょう。

しらかし台5丁目13-11 15万8677円/坪
青山3丁目9-6  20万2314円/坪

最初の方で理由は書きましたが、あまり地価が上がりにくい条件の団地です。上昇傾向は続くでしょうがあまり大きな上昇はないでしょうね。
利府駅から新しいイオン周辺の土地はだいぶあがっていて坪40万程度は当たり前になっています。


さて、
この記事をお読みになられる方は、利府町青葉台や利府の団地周辺に不動産をお持ちだったり、相続する可能性があるなど何かしらの縁がおありの方かと思います。

不動産のプロが見るのは、主に実取引価格、将来性や地域性、傾向などですが一般の方は「一部のデータを拾う事」しか出来ないかと思いますので、当ブログでも何度も記事化している実勢価格(実取引額)がわからないかと思います。ぜひ参考になさって頂いて賢く・お得に不動産売却を成功させて下さい。

不動産はオンリーワンのモノで世界に一つしかありません。個体差より金額は微増減しますし、面積や道路付けにより実勢価格がそのまま当てはまらない事の方が多いです。

実勢価格がいかにデータとして出ているとしても、3年前のデータでは「参考」にしかなりませんし、道路を挟んだ向かいの土地の値段を単純にそこから算出は出来ません。


大事な事は不動産の価値を正しく知る事です。 
高齢化のピークは、2050年台とまだまだ先らしいですが、最近も「相続」のご相談がかなり多くなっております。仙台に土地勘の無い方が相続される事もだいぶ増えています。

実は不動産の売却は難しくはありません。
難しいのは「相場より高く、通常より良い条件で売る」 ”これが難しい”のです。
賢く、お得に不動産売却を成功可能な不動産業者はそこまで多くはありません。
当窓口のように情報をオープンにしている不動産業者にご相談下さい。知人友人居に紹介されたから、と安易に選択しては損します。

弊社は宮城県仙台市・多賀城市・富谷市・名取市を中心に、不動産仲介・買取をおこなっています。 相続不動産の売却についても、確かな経験と知識でサポートいたします。 そのほかにも不動産について何かお悩みがあれば、ご遠慮なくお問い合わせください。


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筆者プロフィール  ||  笠原 紀久夫 
 宅地建物取引士 / マンション管理士 / 賃貸不動産経営管理士 /ほか不動産系資格多数 

 宮城県仙台市 在住歴 40数年
『宮城・仙台が好き過ぎる宅地建物取引士』として「仙台の不動産そうだん窓口」で多数の案件のご相談・お取引に係わっています。

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