[宮城県名取市名取が丘]編 不動産売却の査定相場を知ろう【土地 建物 査定】2023年版

|| 団地とは ― 住宅を計画的、集団的に建てた区域の事  ||


このシリーズは「団地相場」と銘打ってますが、計画的ではない住宅区域も仙台市及び近郊には多くありますので、併せてご紹介いたします。

今回取り上げるのは名取市「名取が丘」です。
周辺は小規模な住宅建築は行われていましたが、本格的な団地としては1967年に名取が丘ニュータウン(団地)として分譲が開始されました。今年で56年経過していますからだいぶ古い団地ですね。市営住宅等もあり人口は多いですよね。ちなみに、不二が丘小学校の開校が1970年です。

そういえば、名取が丘1丁目で市有地が民間に売却され土地造成がされるようですが、名取市も近年特に人気があり、土地が高騰していますからなかなかの金額での販売になりそうですね。注目している人も多いでしょう。

1980年頃の航空写真です(写真は国土地理院より //www.gsi.go.jp/ )


もうほとんど今の形で団地が出来上がっていますね。当時はいくらくらいの金額での分譲価格だったのでしょうか。



では早速公示価格を見ていきましょう。名取が丘は毎年1か所のみ公示価格が発表されています。

名取が丘4丁目9-10   16万5289円/坪
こちらの場所は「名取が丘公民館」の北側約250メートルの地点です。
ちょっとだけわかりにくい場所なのでグーグルマップを出しておきます。


参考に近くの小山と飯野坂の公示価格も見てみましょう。

小山3丁目3-7  31万0082円/坪
こちらの場所は「名取市立第一中学校」の西側約100メートルの地点です。なかなかの高地価ですねえ。

飯野坂6丁目7-21  19万5041円/坪
こちらは「ザ・ビッグ 名取店」ほ西側約100メートルの地点です。(イオンモール名取ではありません)

せっかくなので実際の公示価格と路線価を地図上で見てみましょう。


少し大きく表示させましたが、左下の名取-4 50,000円/㎡とと書いてある地点が公示価格の発表がある地点で、毎年発表されています。(坪ではなく㎡記載です)

良く見ると、ラインが引いてある脇には必ず35000などと数字が書いてありますが35,000円/㎡の意味で「固定資産税路線価」です。固定資産税を納める時の指標の数字です。街中に住んでいる人は多く固定資産税を払っていますが、それぞれ細かく設定されている訳です。公示価格より低い金額で設定されるのが通常ですので、差が当然あります。 

団地内の数字はあまり変わりがありませんが、右上の方の「飯野坂」周辺を見てもらうと、数字が50,600㎡だったりしますね。つまり、名取が丘より1.7倍は飯野坂の方が地価が高いでしょう、と言うのが数字として表れています。実取引額でそこまで差が出るかはわかりませんが、客観的な数字としては非常に参考になります。

このような資料も参考にしながら不動産の価値を見極めていくわけですが、初めてご覧になられた方も多いのではないでしょうか。

ところで、この名取が丘の公示価格が最初に発表されたのは2013年ですが、その時が坪13万ほどでした。今が坪16.5万ですから、ほどほどには上がっていますね。。



さて、
では実際にどのくらいの額で取引をされているのか、実勢価格を見ていきましょう。

土地が高くなっているとは言え大きな団地ですので、比較的売り物は常に出ていて事例も豊富です。
坪20万を超えた取引もありますが、坪30万を超えた事例は20年前まで遡っても1件だけです。直近10件の取引額のアベレージは坪19.6万円です。一番低い取引が坪8.2万円と、平均をぐっと下げましたがこれは古屋があり、擁壁にも少し問題を抱えていた土地でした。

更地で、すぐにおうちを建てられる状態で期待してよいのは坪25万~28万くらいかと思いますが、広い土地の場合は少し下がって坪20万前後でしょうね。(大きい土地とは坪80~200坪くらいです)
最初に1丁目での開発が行われ宅地が販売される件を紹介しましたが、その金額はなかなかの金額で販売されるでしょうからそれが販売し始めた頃が高値で売る一番のチャンスかもしれませんね。買う人は必ず比較するでしょう。

とはいえ、古い団地なので個体差が結構出ています。古屋付、擁壁トラブル、道が狭い、などなどです。道路幅員は4メートル無いと建物が建てられませんからどの宅地も4メートル以上はあると思いますが、実際に4メートルだと車のすれ違いも苦労するほどです。条件が悪ければやはり坪15万くらいになるでしょうね。

宮城県内の多くは2012年頃に地価の底値だでしたが、この頃の名取市名取が丘の取引価格は坪10万を切る取引もかなり多く見られましたから今や倍くらいにはなった感じですね。この頃に手放した方はもったいなかったですね。

この数年そうですが、2023年も仙台市内はどこも土地不足で、そんな中で分譲住宅を専門に建てている業者さんの勢いは衰えずガンガン土地を買っていますから、一般の方が土地を買うのは難しくなってきています。『少し高いよな~』と思いつつもしょうがなく買うケースも多くあり、やはりこれは売る側としてはウレシイ事ですが、不動産業者としては実は複雑な心境で、不動産と言うのは高くなりすぎると「売りにくい」からです。当窓口のような不動産業者による売買の仲介は成功報酬制です。売れなけば1円にもなりません。大変な時代です。

建物付きの中古住宅として売却を検討されている方も多いと思います。
建物が付いていると最大いくらくらいで売却出来るのかを出すのは一般の方ではなかなか難しいかと思いますので、そういう戸建て住宅の売却を検討されている方はお気軽にご相談下さいね。
取引事例を一緒に見ながらあれこれご提案を致します。

住める状態であれば、壊すよりそのまま売却したほうが高く売れるケースが多いです。

と言う訳で・・・
もし、相談した不動産会社さんからの土地の提示金額が坪15万円を切っていたら注意ですね。勿論当窓口にもお気軽にご相談下さいね。


さて、
この記事をお読みになられる方は、名取市名取が丘エリアや名取市内にに不動産をお持ちだったり、相続する可能性があるなど何かしらの縁がおありの方かと思います。

当そうだん窓口のような不動産のプロが見るのは、過去数年の実際の取引価格、路線価、個体差、将来性や地域性、傾向などですが一般の方は「一部のデータを拾う事」しか出来ないかと思いますので、当ブログで紹介している実勢価格(実取引額)がわからないかと思います。不動産業者さんに相談される前にまずこの記事を見てから賢く・お得に不動産売却を成功させて下さい。

不動産は世界に一つだけのオンリーワンのモノです。その価値を見極めるのは豊富な経験と知識が必要です。


大事な事は不動産の価値を『正しく知る事』です。 
仙台に土地勘の無い方が相続される事もだいぶ増えているようで、東京や関東近郊からのご相談も増えております。

実は不動産の売却は難しくはありません。

【 難しいのは「より良い条件で売る」 ”これが難しい”のです 】

賢くお得に不動産売却を成功に導く不動産業者はそこまで多くはありません。
当窓口のように情報をオープンにしている不動産会社にご相談下さい。これほど情報発信し、オープンな不動産会社は県内にはありません(断言)知人友人に紹介されたから、と安易に処分の選択しては損します。

弊社は宮城県仙台市・多賀城市・富谷市・名取市・岩沼市・大和町・利府町を中心に、不動産仲介・買取をおこなっています。 賃貸での資産形成のお手伝いも喜んで致します! 相続不動産の売却についても、確かな経験と知識でサポートいたします。 そのほかにも不動産について何かお悩みがあれば、ご遠慮なくお問い合わせください。賃貸で資産形成のお手伝いも致します!(売る・買うだけが不動産ではありません)


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筆者プロフィール  ||  笠原 紀久夫 
 宅地建物取引士 / マンション管理士 / 賃貸不動産経営管理士 /ほか不動産系資格多数 

 宮城県仙台市 在住歴 40数年
『宮城・仙台が好き過ぎる宅地建物取引士』として「仙台の不動産そうだん窓口」で多数の案件のご相談・お取引に係わっています。

※各種メディアにもご協力しております。執筆・取材のご依頼もお気軽に!
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