[仙台市泉区松陵]編 不動産売却の査定相場を知ろう【土地 建物 査定】2023年版

|| 団地とは ― 住宅を計画的、集団的に建てた区域の事  ||

このシリーズは「団地相場」と銘打ってますが、計画的ではない住宅区域も仙台市及び近郊には多くありますので、併せてご紹介いたします。

当窓口では仙台市泉区で不動産売却を検討されている方に向けて情報発信を多く行っております。売却金額のデータや事例、お得な情報、不動産売却の方法など、たくさんご紹介していますので、こちらもご参考になさってください。


今回取り上げるのは仙台市泉区「松陵」です。

さて、突然ですがクイズです。

【 松陵1~5丁目で地価が一番高いのは何丁目でしょうか? 】

実は順位を付けるほどの差はあまりないのですが、路線価を基にざっくりみると5丁目が一番高く、順に 2→3→1→4 と言う感じになっています。
とはいえ、差は本の数%ですのであまり気にするほどではないです。

松陵団地は松陵ニュータウンとして1985年に分譲が開始されました。

1970年台後半の松陵付近の航空写真です(写真は国土地理院より //www.gsi.go.jp/ )


写真中央の何もない場所が松陵団地が作られる地点ですが、お隣の向陽台や、鶴ケ丘は完全に出来上がっていますからだいぶ時期がずれて造成された事がわかります。当時の雰囲気はどうだったのでしょうね。


児童数減少により2つあった小学校が統合されるなど、高齢化が着実に進んでおり不動産の取引も徐々に増えています。



では早速公示価格を見ていきましょう。松陵では毎年1か所の公示価格が発表されています。

松陵5丁目5-5  22万4793円/坪
こちらは「ヤマザワ 松陵店」の南東側約100メートルの地点です。

せっかくのなのでお隣の鶴ケ丘と歩坂町の公示価格も見てみましょう。

鶴が丘4丁目18-5  21万6528円/坪
こちらの場所は「鶴ケ丘公園」の北西約250メートルの地点です。

歩坂町6-7   17万0247円/坪
こちらは歩坂町の入り口付近の場所で、「白百合女子大」の東側約300メートルの地点です。

数字を見た感じどうでしょう。この辺だと松陵が一番地価が高いですが、時期が一番新しい造成ですしスーパーなど商業施設も少しあるからでしょうね。

では実際の公示価格と路線価を地図上で見てみましょう。


少し大きく表示させました。画像右下の「仙台泉-13 68,000円/㎡と書いてある地点が公示価格の発表がある地点で、毎年発表されています。(坪ではなく㎡記載です)

良く見ると、ラインが引いてある脇には必ず44800などと数字が書いてありますが44,800円/㎡の意味で「固定資産税路線価」です。固定資産税を納める時の指標の数字です。街中に住んでいる人は多く固定資産税を払っていますが、それぞれ細かく設定されている訳です。公示価格より低い金額で設定されるのが通常ですので、差が当然あります。 

ヤマザワ付近は 46,600円/㎡と少し高いですが、用途地域が少し良く商業施設を作れるエリアなので地価が少し高くなっています。こういったように少しづつ数字が違いますが実取引額でそこまで差が出るかはわかりませんが、不動産を価値を見る上で客観的な数字としては非常に参考になります。一本道路がずれただけで、だいぶ金額が変わる事もある訳です。

このような資料も参考にしながら不動産の価値を見極めていくわけですが、初めてご覧になられた方も多いのではないでしょうか。

ところで、この松陵の公示価格ですが、2012年に坪17万ほどでした。今が坪22万ほどですから少しは上がっていますが、仙台市内はどこも上がっていますから、他と比べると上がり幅が鈍い印象です。
交通の利便もさほどよくないですし、わざわざ松陵に家を求める人は最近の若い人は少ないからかもしれませんね。実取引額があまり上がっていません。


さて、
ではその上がらないと言う実取引額がどんなものか、実勢価格を見ていきましょう。

古屋付だったり、条件はマチマチですが直近1年の平均が坪27.56万円でした。条件を同じにするため解体費用などを考慮すると実質単価はもう少し上でしょう。
一番高値だったのが坪32万、最低値が坪23万です。この団地の宅地はほとんどが70~90坪の範囲ですので、ちょうど半分にして売りやすいサイズで、こういった土地は坪単価が高めでも売りやすいです。

好条件の土地であれば坪35万くらいまでなら期待しても良いのかもしません。(南道路の南東角地、南西角地など)

道路条件、角地などの条件によっても金額は当然変化しますが、1.1倍~1.5倍くらいは通常あり得る数字です。角地の土地が1200万だったら隣の角ではない土地が1100万とか1000万とかそんな感じですね。

ちなみに、一般的な建坪30~40坪の2階建て住宅を解体し、整地するには安くても160~220万程度はかかると思います。土地としての価値は1000万だけど、解体が必要だからそこから200万引いて800万なら買えるかな、なんていう話になると思います。
(解体費用が500万を超えてくるのはマレですからそんな事を業者から言われたら要注意ですよ)


宮城県内の多くは2012年頃に地価の底値でしたが、この頃の松陵の取引価格は坪20万を切る取引もかなり多く見られましたから今やほどほどには上がった感じですね。最初に記載した通り、これ以上上がるならばもう少し利便の良い近隣の町の方を選びそうな感じもあるので、もうこれ以上は伸びないかもしれません。

とはいえ2023年もそうですが、この数年仙台市内はどこも土地不足で、そんな中で分譲住宅を専門に建てている業者さんの勢いは衰えずガンガン土地を買っていますから、一般の方が土地を買うのは難しくなってきています。『少し高いよな~』と思いつつもしょうがなく買うケースも多くあり、やはりこれは売る側としてはウレシイ事ですが、不動産業者としては実は複雑な心境で、不動産と言うのは高くなりすぎると「売りにくい」からです。当窓口のような不動産業者による売買の仲介は成功報酬制です。売れなけば1円にもなりません。大変な時代です。

建物付きの中古住宅として売却を検討されている方も多いと思います。特にこの辺はだいぶ古いおうちもありますが、建物が付いていると最大いくらくらいで売却出来るのかを出すのは一般の方ではなかなか難しいかと思いますので、そういう戸建て住宅の売却を検討されている方も個別にご相談下さいね。
こういう高地価のエリアだと、見栄え良く更地にささっとした方が良い事もあります。

と言う訳で・・・
もし、相談した不動産会社さんからの土地の提示金額が坪20万円を切っていたら注意ですね。勿論当窓口にもお気軽にご相談下さいね。


さて、
この記事をお読みになられる方は、泉区松陵エリアや、鶴ケ丘、向陽台、松森などに不動産をお持ちだったり、相続する可能性があるなど何かしらの縁がおありの方かと思います。

当そうだん窓口のような不動産のプロが見るのは、過去数年の実際の取引価格、路線価、個体差、将来性や地域性、傾向などですが一般の方は「一部のデータを拾う事」しか出来ないかと思いますので、当ブログで紹介している実勢価格(実取引額)がわからないかと思います。不動産業者さんに相談される前にまずこの記事を見てから賢く・お得に不動産売却を成功させて下さい。

不動産は世界に一つだけのオンリーワンのモノです。その価値を見極めるのは豊富な経験と知識が必要です。


大事な事は不動産の価値を『正しく知る事』です。 
仙台に土地勘の無い方が相続される事もだいぶ増えているようで、東京や関東近郊からのご相談も増えております。

実は不動産の売却は難しくはありません。

【 難しいのは「より良い条件で売る」 ”これが難しい”のです 】

賢くお得に不動産売却を成功に導く不動産業者はそこまで多くはありません。
当窓口のように情報をオープンにしている不動産会社にご相談下さい。これほど情報発信し、オープンな不動産会社は県内にはありません(断言)知人友人に紹介されたから、と安易に処分の選択しては損します。

弊社は宮城県仙台市・多賀城市・富谷市・名取市・岩沼市・大和町・利府町を中心に、不動産仲介・買取をおこなっています。 賃貸での資産形成のお手伝いも喜んで致します! 相続不動産の売却についても、確かな経験と知識でサポートいたします。 そのほかにも不動産について何かお悩みがあれば、ご遠慮なくお問い合わせください。賃貸で資産形成のお手伝いも致します!(売る・買うだけが不動産ではありません)


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筆者プロフィール  ||  笠原 紀久夫 
 宅地建物取引士 / マンション管理士 / 賃貸不動産経営管理士 /ほか不動産系資格多数 

 宮城県仙台市 在住歴 40数年
『宮城・仙台が好き過ぎる宅地建物取引士』として「仙台の不動産そうだん窓口」で多数の案件のご相談・お取引に係わっています。

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