このシリーズは「団地相場」と銘打ってますが、計画的ではない住宅区域も仙台市及び近郊には多くありますので、併せてご紹介いたします。
今回取り上げるのは仙台市太白区「青山」です。
仙台市内の中でも八木山エリアの開発は早かったため1970年台にはこの青山もほぼ今の形になっています。すぐ隣町の長嶺には「宮交自動車学校」がありますが、ここも同時期からずっとありますから、ここに通われた方も多いでしょう。突き抜けたコマーシャルで個人的にも割とスキです。
太白区エリア全体の記事も書いてます!こちらからどうぞ!
さて、まずはこちらをご覧頂きましょう。
1970年台後半の青山付近の航空写真です(写真は国土地理院より //www.gsi.go.jp/ )
そういえば東日本大震災の時は緑ヶ丘の周辺の被害の話はよく聞きましたが八木山エリアや、この青山の話はあまり聞かなかったですが被害はそうでもなかったんですかね。
では
早速公示価格を見ていきたいところですが、青山には公示価格の発表がありませんので付近の公示価格をいくつか見ていきましょう。
八木山弥生町19-6 15万1074円/坪
こちらは「セブン-イレブン 青山店)」の東約300メートルの地点です。200メートルくらい歩くと青山ですので、だいぶ近いです。グーグルマップを出しておきます。
参考にもう2ヶ所見てみましょう。
緑ケ丘1丁目21-5 13万2231円/坪
松が丘19-5 33万0578円/坪
いずれも青山からほどほどに近いですから十分参考にしてよい地点かと思います。松が丘が坪30万を超えていますが、地下鉄東西線「八木山動物公園駅」から徒歩で15分程度の地点で、ここまで”上”に上ると駅まではそこまで坂ではないので、生活はしやすいでしょうね。青山のすぐ隣町ですが、地形・地理的に結構違いがあるのは”山”だからでしょう。
では実際の公示価格と路線価を地図上で見ていきます。
少し大きめに表示させました。画像左上の赤字で「太白-5 45,700円/㎡」と書いてある地点が基準地価(公示価格)の発表がある地点で、毎年発表されています。(坪ではなく㎡記載です)
良く見ると、ラインが引いてある脇には必ず31200などと数字が書いてありますが31,200円/㎡の意味で「固定資産税路線価」です。固定資産税を納める時の指標の数字です。地価の高いエリアにお住いの方は多くの固定資産税をお支払いですが、このように細かく設定されている訳です。公示価格より低い金額で設定されるのが通常ですので、差が当然あります。
数字を追っていくと極端に低い数字がありますが、そのほとんどが行き止まりの道になっていると思います。実際の実取引にこれがどこまで反映されるかは微妙なところですが、行き止まりの土地は評価が低くなるのが通常です。
このように一路ずれただけでだいぶ金額が変わる事もある訳ですが、なんとなく町並がキレイだからみたいな単なる印象ではなくこういった客観的な数字も参考にしながら不動産の価値を見極めていくわけです。初めてご覧になられた方も多いのではないでしょうか。
さて、
続いて実際の取引額はどうなっているでしょう。実勢価格を見ていきましょう。
ここ最近の取引で青山2丁目で坪32万円!と言うのがありますが坪30万を超えたのはこの取引くらいなもので、ほとんどが坪20万円台前半です。
こういう坂道の多いエリアだと個体差も非常に大きく出てきます。
古くてそのままでは危ない擁壁を抱えていたり、建て方が悪く壊すのに多額の費用がかかったり、道路幅が狭くさらに坂の途中で2面以上の方角に擁壁を抱えていたり・・・
そんな土地も多いので、期待以上の金額で取引が出来るのはわずかです。実際に令和に入ってからも取引は盛んに行われていますが、
□令和4年12月 坪4.1万円
□令和4年10月 坪16.4円
□令和4年7月 坪11.1万円
□令和4年4月 坪10.1万円
□令和4年4月 坪9.0万円
この1年だけ見てもこうです。どうでしょう。これだけ見ても個体差が結構ある地域なのがわかります。そのほとんどが擁壁問題です。
こういう個体差が出る土地の場合は、ちょっと古くなった建物でも壊さずにそのまま売却したほうが高くなるケースもあります。
当然古屋を求める人に対し上手くマッチするまで時間がかかるケースが多いですが、不動産屋に言われたから、とか言う安易な理由で決断しない方が得策です。
と言う訳で擁壁など問題なさそうなのに、査定を依頼したら坪20万を切っていたら要注意ですね。
程度の良い中古戸建てをお探しの方も多いエリアです。個別のご相談はお気軽にご連絡下さいね。
この数年仙台市内はどこも土地不足で、そんな中で分譲住宅を専門に建てている業者さんの勢いは衰えずガンガン土地を買っていますから、一般の方が土地を買うのは難しくなってきています。『少し高いよな~』と思いつつもしょうがなく買うケースも多くあり、やはりこれは売る側としてはウレシイ事ですが、不動産業者としては実は複雑な心境で、不動産と言うのは高くなりすぎると「売りにくい」からです。当窓口のような不動産業者による売買の仲介は成功報酬制です。売れなけば1円にもなりません。大変な時代です。
ちなみに、仙台市内の地価はほとんどのエリアで2011年、2012年頃に最も低い数字を記録していますが、この太白区青山エリアの取引を見ても、そのほとんどの取引が坪5~10万程度の低い金額の取引でしたた。今や倍になっていますから、その頃に手放した方はもったいなかったですね。
と言う訳で・・・
もし、相談した不動産会社さんからの土地の提示金額が坪25万円を切っていたら注意ですね。古屋付の場合は色々と条件が異なりますから個別の案件についてはお気軽にご相談下さいね。
さて、
この記事をお読みになられる方は、太白区青山エリアや地下鉄東西線「八木山動物公園」駅周辺エリアなど不動産をお持ちだったり、相続する可能性があるなど何かしらの縁がおありの方かと思います。
当そうだん窓口のような不動産のプロが見るのは、過去数年の実際の取引価格、路線価、個体差、将来性や地域性、傾向などですが一般の方は真偽の不明な「一部のデータを拾う事」しか出来ないかと思いますので、当ブログで紹介している実勢価格(実取引額)ご参考にして頂いて賢く・お得に不動産売却を成功させて下さい。
不動産は世界に一つだけのオンリーワンのモノです。その価値を見極めるのは豊富な経験と知識が必要です。
大事な事は不動産の価値を『正しく知る事』です。 正しい価値を誤ってしまうとスタートラインが間違っているということになります。
仙台に土地勘の無い方が相続される事もだいぶ増えているようで、東京や関東近郊からのご相談も増えております。
実は不動産の売却は難しくはありません。
【 難しいのは「より良い条件で売る」 ”これが難しい”のです 】
賢くお得に不動産売却を成功に導く不動産業者はそこまで多くはありません。
当窓口のように情報をオープンにしている不動産会社にご相談下さい。これほど情報発信し、オープンな不動産会社は県内にはありません(断言)知人友人に紹介されたから、とか「一括査定なら安心」とか安易に処分の選択しては損します。
当窓口は一括査定を推奨しませんし当窓口は行っておりません。
弊社は宮城県仙台市・多賀城市・富谷市・名取市・岩沼市・大和町・利府町を中心に、不動産仲介・買取をおこなっています。 賃貸運用や投資での資産形成のお手伝いも喜んで致します! 相続不動産の売却についても、確かな経験と知識でサポートいたします。 そのほかにも不動産について何かお悩みがあれば、ご遠慮なくお問い合わせください。(売る・買うだけが不動産ではありません)
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筆者プロフィール || 笠原 紀久夫
 | | 宅地建物取引士 / マンション管理士 / 賃貸不動産経営管理士 /ほか不動産系資格多数
宮城県仙台市 在住歴 40数年 『宮城・仙台が好き過ぎる宅地建物取引士』として「仙台の不動産そうだん窓口」で多数の案件のご相談・お取引に係わっています。
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