[宮城県黒川郡大和町吉岡]編 不動産売却の査定相場を知ろう【土地 建物 査定】2023年版

|| 団地とは ― 住宅を計画的、集団的に建てた区域の事  ||


このシリーズは「団地相場」と銘打ってますが、計画的ではない住宅区域も仙台市及び近郊には多くありますので、併せてご紹介いたします。

今回取り上げるのは宮城県黒川郡大和町「吉岡」です。
大和町だけで5本目の記事ですが、そもそも大和町には公示価格が発表されているそう多くありませんので、この「吉岡」が最後の記事になるかもしれません。
ちなみに、吉岡東や、天王寺、吉岡南、まほろば等は以前取り上げていますのでそちらを併せてご覧下さいね。

杜の丘、もみじが丘についても記事化していますので宜しければご覧ください。

杜の丘 //www.sendai-fudousan.com/blog/detail405806/
もみじケ丘 //www.sendai-fudousan.com/blog/detail405994/

今回取り上げる吉岡は、旧街道沿いの観光案内所の「吉岡宿本陣」や「七十七銀行」がある周辺です。今でこそ、区画整理により役場が出来て吉岡の南側が中心地のように見えますが、「西友 吉岡店」等があるエリアなど北側の古くからの町です。

さて、まずはこちらをご覧頂きましょう。

1970年前半台の吉岡付近の航空写真です。(写真は国土地理院より //www.gsi.go.jp/ )


画像やや右側にある広めの土地が吉岡小学校、中学校です。吉岡南周辺は当然区画整理前ですから何もありませんね。農家住宅がポツポツあっただけだったようです。



では
早速公示価格を見ていきましょう。この周辺の発表されている公示価格(基準地価)を全て見ていきます。

東側から順にみていきましょう(4号線側から)

吉岡字上町34番   10万7768円/坪
こちらは最初に紹介した「吉岡宿本陣案内所」の西側隣接地です。グーグルマップを出しておきます。

続いてやや西側に行きまして、館下と言う町で、公示価格の発表がされています。
吉岡字館下37番3 3万8800円/m2  12万8264円/坪
こちらは館下公園の南側約100メートルの地点です。菜の花保育園の目の前です。

次は、そこから北側に進み、西友の北側150メートルほどの地点でも公示価格の発表があります。
吉岡字下町14番外 9万9173円/坪

続いて最後は、
吉岡字西原9番11  9万2561円/坪
こちらは自衛隊吉岡駐屯地の南側周辺ですので、国道457線の西側です。サンマート吉岡店から西側に約200メートルいった地点です。

ざっと4つの地点を一気にご紹介しましたが、数字を見て頂いたご感想はどうでしょう。9~12万ですからあまり地点の差はありませんね。当然実売価格は違いますので坪10万で買えるなら欲しい人は多いでしょう。実売価格とだいぶ差がある気がしますが、仙台の中心地なんかと違い取引の数が段違いに少ないのでそういうものです。

では実際の公示価格と路線価を地図上で見てみましょう。


大きめに表示させました。画像やや左上の青字で「宮城大和-1 38,800円/㎡」と書いてある地点が公示価格(基準地価)の発表がある地点で、毎年発表されています。(坪ではなく㎡記載です)

画像やや右上にも「宮城大和5-1 32,600/㎡」がありますので、割と近い地域でこの2つが発表されている訳ですね。


良く見ると、ラインが引いてある脇には必ず21700などと数字が書いてありますが21,700円/㎡の意味で「固定資産税路線価」です。固定資産税を納める時の指標の数字です。地価の高いエリアにお住いの方は固定資産税が高い訳ですが、このように細かく設定されているためです。公示価格より低い金額で設定されるのが通常ですので、差が当然あります。

画像上側より南側の方が全体的に数字が高いですね。場所によっては1.2倍くらいは差があります。区画整理地に近いエリアはやや地価が高めです。とはいえこういった違いが実際の実取引にどこまで反映されるかは微妙なところですが、このように一路ずれただけでだいぶ金額が変わる事もある訳です。
単なる印象論ではなく客観的な数字も当然見ながら不動産の価値を見極めていくわけですがご覧になられるのが初めての方も多いのではないでしょうか。

続いて実際の取引額はどうなっているのか実勢価格を見ていきましょう。

令和に入ってから年に、5、6件の土地取引があります。
館下で、坪22万の取引が今年に入ってからありましたが、坪20万を超えている取引は過去20年振り返ってもこの1件の取引だけでした。吉岡南方面にちょっと行くと坪20万超えている取引も多く見られるので、この1件だけと言うのはちょっと意外な感じがします。
この数年ずっと地価が上がっていますから、この辺もそうなのかなと思いましたが、思ったよりは上がっていませんね。

とはいえ、宮城県内でここ最近1番地価が築かった2012年頃の取引を見ると坪10万を切っているような取引も多く見られましたから、1,5倍ほどくらいには上がっていますね。坪15万程度が相場に見えます。

もう少し田舎に行くと、土地価格に対して建物の解体費用の方が多くかかって赤字になるような地域もちらほらありますから、そういう意味では大和町は需要がほどほどにあると言う事でしょうね。
建売住宅のメーカーさんも結構住宅を建てています。売れ行きもほどほど、といったような感じのようです。今年に入ってからも館下で3300~3500万ほどの分譲住宅がいくつか売れています。

中古の戸建ての方の取引量はほどほどに多く見えます。
5年ほど前までは、中古の戸建てがあまり売りに出ていなかったですが、この何年かはだいぶ多くモノが市場に出回っています。多く出ていると言う事は相場はやや下がる傾向にありますから、欲しい人にとっては良い傾向ですよね。

区画整理地ではなく、こちらの吉岡周辺ではまだまだ空き地や、休耕地が多く見られます。大きめの土地を手放す時ははどうしても単価が下がりガチですが、まだまだ需要はありますのでまずは価格相場だけでも知っておくのも良いと思います。アパートの需要もだいぶ落ち着いていると言う話も聞きます。お気軽に何なりとご相談下さいね。

と言う訳で・・・
もし、相談した不動産会社さんからの土地の提示金額が坪12万円を切っていたら注意ですね。角地や程よいサイズの土地の場合などで条件が良ければさらに金額が超えてくるケースも多いので個別の案件についてはお気軽にご相談下さいね。


さて、
この記事をお読みになられる方は、利府駅周辺や新興住宅街など不動産をお持ちだったり、相続する可能性があるなど何かしらの縁がおありの方かと思います。

当そうだん窓口のような不動産のプロが見るのは、過去数年の実際の取引価格、路線価、個体差、将来性や地域性、傾向などですが一般の方は真偽の不明な「一部のデータを拾う事」しか出来ないかと思いますので、当ブログで紹介している実勢価格(実取引額)ご参考にして頂いて賢く・お得に不動産売却を成功させて下さい。

不動産は世界に一つだけのオンリーワンのモノです。その価値を見極めるのは豊富な経験と知識が必要です。


大事な事は不動産の価値を『正しく知る事』です。 正しい価値を誤ってしまうとスタートラインが間違っているということになります。
仙台に土地勘の無い方が相続される事もだいぶ増えているようで、東京や関東近郊からのご相談も増えております。

実は不動産の売却は難しくはありません。

【 難しいのは「より良い条件で売る」 ”これが難しい”のです 】

賢くお得に不動産売却を成功に導く不動産業者はそこまで多くはありません。
当窓口のように情報をオープンにしている不動産会社にご相談下さい。これほど情報発信し、オープンな不動産会社は県内にはありません(断言)知人友人に紹介されたから、と安易に処分の選択しては損します。

弊社は宮城県仙台市・多賀城市・富谷市・名取市・岩沼市・大和町・利府町を中心に、不動産仲介・買取をおこなっています。 賃貸運用や投資での資産形成のお手伝いも喜んで致します! 相続不動産の売却についても、確かな経験と知識でサポートいたします。 そのほかにも不動産について何かお悩みがあれば、ご遠慮なくお問い合わせください。(売る・買うだけが不動産ではありません)

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筆者プロフィール  ||  笠原 紀久夫 
 宅地建物取引士 / マンション管理士 / 賃貸不動産経営管理士 /ほか不動産系資格多数 

 宮城県仙台市 在住歴 40数年
『宮城・仙台が好き過ぎる宅地建物取引士』として「仙台の不動産そうだん窓口」で多数の案件のご相談・お取引に係わっています。

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